早稲田大学ジャーナリズム大学院(政治学研究科ジャーナリズムコース、J-School)の設立10周年記念シンポジウム「AIは記者にとってかわるか?」を2017年12月17日(日)に開催します。第1部「世界とつながるOB・OG~教員・修了生からの報告」、第2部「AIは記者にとってかわるか?」の二部構成です。
日時 2017年12月17日(日)13:00~16:30(12:30開場)
会場 早稲田キャンパス大隈小講堂
入場無料 シンポジウム終了後に懇親会
シンポジウム・懇親会共に事前申し込みをお願いしております。
※シンポジウムは無料、懇親会は有料です。
下記URLより、お申し込みください。
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01p319z5i43g.html
<主催> 早稲田大学 大学院政治学研究科ジャーナリズムコース J-School・MAJESTy同窓会
<共催> 早稲田大学メディア文化研究所
<プログラム>
第一部:「世界とつながるOB・OG〜教員 ・ 修了生からの報告」 13:00-14:15(75分)
<報告者>
矢吹 孝文(朝日新聞大阪本社 社会部記者)
シッラ・アレッチ(ジャーナリスト、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)アジアパートナー・コーディネーター=Skype参加)
川合 智之(日本経済新聞社 ワシントン特派員=Skype参加)
房 満満(テムジン・ディレクター)
瀬川 至朗(早稲田大学政治経済学術院教授)
第二部:「AIは記者にとってかわるか?」 14:30-16:30(120分)
<パネリスト>
津田 大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
平 和博(朝日新聞IT専門記者[デジタルウオッチャー])
畑仲 哲雄(龍谷大学准教授)
久木田 水生(名古屋大学大学院情報学研究科准教授)
<進行>
田中 幹人(早稲田大学ジャーナリズム大学院准教授)
【第二部の趣旨】
ここ数年、多方面で注目を集める人工知能(AI)の技術。その定義は明白でないものの、潜在的な価値や危険性をめぐる議論は先行し、AI搭載をうたう製品が次々と世に現れてきています。
こうした風潮に対し、ジャーナリズムの世界も無縁でいられないのが現状です。
本シンポジウムではAIについて、現場を取材するジャーナリスト、AIやジャーナリズムの倫理の専門家が「取材」「報道」「議論」の観点から考えます。現在の技術的限界にとらわれず、「AIが報道現場に浸透する」少し先の未来予想シナリオを元に、AIがもたらす可能性、社会やジャーナリズムが抱えることになる(現に抱えている)ジレンマをあぶりだします。
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※シンポジウム終了後17:20〜、懇親会@Uni.Cafe125を開催致します(有料、飲み放題付立食形式、2h程度)。
どなたでもご参加可能です。参加ご希望の方は懇親会のチケットもご購入下さい。
懇親会にはシンポジウム登壇者の一部も参加予定です。
【前売価格】3,500円(当日価格4,000円)
(当日参加可能枠がない可能性もございます。予めご了承下さい)
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・パネリスト
津田 大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
早稲田大学社会科学部卒。早稲田大学文学学術院教授。大阪経済大学情報社会学部客員教授。テレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」キャスター。J-WAVE「JAM THE WORLD」ナビゲーター。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。ソーシャルメディアを利用した新しいジャーナリズムをさまざまな形で実践。著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)など。
平 和博(朝日新聞IT専門記者[デジタルウオッチャー])
1986年朝日新聞入社。社会部、シリコンバレー駐在、科学グループデスク、編集委員などを経て現職。20年以上にわたり、インターネットと社会の変化をテーマに取材。個人ブログ「新聞紙学的」で海外のメディア動向を中心に執筆。新著『信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体』。他に著書『朝日新聞記者のネット情報活用術』、訳書に『あなたがメディア! ソーシャル新時代の情報術』『ブログ 世界を変える個人メディア』(いずれもダン・ギルモア著)。共著『メディア・イノベーションの衝撃―爆発するパーソナル・コンテンツと溶解する新聞型ビジネス』。
畑仲 哲雄(龍谷大学准教授)
博士(社会情報学)。専門はジャーナリズム論。大阪市生まれ。関西大学法学部を卒業後、毎日新聞社会部、日経トレンディ、共同通信経済部などの記者を経て、東京大学大学院学際情報学府で博士号取得。著書に『新聞再生:コミュニティからの挑戦』(平凡社)、『地域ジャーナリズム:コミュニティとメディアを結びなおす』(勁草書房)、著作権フリー小説『スレイヴ――パソコン音痴のカメイ課長が電脳作家になる物語』(ポット出版)など。勁草書房のウェブサイト「けいそうビブリオフィル」で、連載「ジャーナリズムの道徳的ジレンマ」を担当している。
久木田 水生(名古屋大学大学院情報学研究科准教授)
文学博士(京都大学)。専門は哲学、倫理学。著書に『科学技術をよく考える』(共著、名古屋大学出版会)、『ロボットからの倫理学入門』(共著、名古屋大学出版会)。論文に、「ロボット倫理学の可能性」(『PROSPECTUS』第11号、2008年、1-10)、「麦とペッパー」(『人工知能』32巻5号、653-659,2017年)など。ロボットに関する哲学的問題を考える研究会(ロボットの応用哲学研究会)、人工知能が浸透する社会を考える研究会(AIR=Acceptable Intelligence with Responsibility)のメンバーとしても活動している。
進行
田中 幹人(早稲田大学政治経済学術院准教授)
学術博士(東京大学)。早稲田大学政治学研究科「科学ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTy)」助手などを経て、2010 年より現職。科学とメディアのあいだで起こる問題について、定量・定性的手法を用いて研究に取り組んでいる。
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・OB・OG紹介(第一部に登壇)
矢吹 孝文(朝日新聞大阪本社 社会部記者)
2008 年、早稲田大学大学院政治学研究科の「科学技術ジャーナリズム養成プログラム」を修了(1期生)。同年、朝日新聞に入社し宇都宮総局に配属。横須賀支局では在日米海軍や海上自衛隊を担当。大阪社会部では調査報道や夏の高校野球(甲子園)を担当し、現在は「日本維新の会」を取材している。妻は、小中高大で同級生の幼なじみ。
シッラ・アレッチ(ジャーナリスト)
イタリア出身。「ラ・サピエンザ」ローマ大学卒、2009年にJ-School入学。2011年ブルームバーグニュース東京支局での勤務を経て、米コロンビア大学へ入学。ハフィントンポストなどで勤務したあと、フリーのジャーナリストとして活動。国際的な租税回避問題を暴いた「パナマ文書」では日本担当チームに。著書に『報じられなかった パナマ文書の内幕』(双葉社)がある。現在は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)で記者とアジアのパートナー・コーディネーターを務めている。
川合 智之(日本経済新聞社 ワシントン特派員)
1999年東京大学教養学部卒、同年日本経済新聞社入社。科学技術部、つくば支局、産業部で情報技術、環境、通信・ネット業界などを取材。2009年にJ-School入学、10年修了。2011年に福島原発事故を担当し、14年からワシントン支局特派員として米国政治を取材している。
房 満満(テムジン・ディレクター)
中国出身。2011年中国伝媒大学日本語学科卒、同年9月J-Schoolに入学。2014年4月に修了し、ドキュメンタリー制作会社テムジンに就職。NHK World、NHK BS1の「アジアインサイト」や「ドキュメンタリーWAVE」など社会派ドキュメンタリーの枠で、中国の社会問題(環境汚染や歴史教育等)について取材している。
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・早稲田大学ジャーナリズム大学院(政治学研究科ジャーナリズムコース)
早稲田大学大学院政治学研究科は、2005年に開始した「科学技術ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTy)」を経て、2008年4月に「修士(ジャーナリズム)」の学位を授与する日本初のジャーナリズム大学院として、「ジャーナリズムコース」を設置しました。J-Schoolと呼んでいます。
J-Schoolの定員は修士課程60名、博士課程10名。修士課程では各専門分野の研究者と現役ジャーナリストが密接に連携しながら、高度専門職業人としてのジャーナリスト育成をめざしています。新卒学生だけでなく、現役メディア関係者が社会人学生として学ぶケースも増えています。
変化の激しいメディア環境に対応し、公共の利益に貢献する優れたジャーナリストを育成することは、時代を超えた早稲田大学の使命であり、責務です。(瀬川至朗・早稲田大学政治経済学術院教授)