J-Schoolのロゴ

5つのコンセプトをデザイン化

 Jスクール(ジャーナリズムコース)のロゴは、Journalism(ジャーナリズム)の頭文字の「J」を、Jスクールが掲げる5つのコンセプトに沿ってデザイン化したものです。

 ジャーナリストの活動にとって、複眼的、多元的なスタンスはとても重要です。例えば、▽言葉の表と裏を読む▽物事を「虫の目」と「鳥の目」の2つの見方(ミクロとマクロ)で捉える▽賛成意見と反対意見の双方を聞いて理解する、といったことです。

 そうした「複数の視点」をデザイン化するものとして、まず、黒地に2本の白いストライプをあしらったモノクロームの基本ユニット( ユニット図 )をつくりました。

 この基本ユニットを5つ用い、積み木のように組み立てることでJ-logoをつくりました。「専門知」「ジャーナリズム・メディアへの洞察」
「批判的思考力」「プロフェッショナルな取材・表現力」「現場主義」という5つのコンセプトを有機的に組み合わせることが、Jスクールの教育にとって不可欠であるとの考えをシンボリックに表したものです。

Jマーク

※このJ-logoは西崎実穂さんがデザインしました

 

 Jスクールのロゴのデザインをもとに、時計回りに5つのコンセプトを紹介していきます。

 

(1)専門知=専門分野についての科学的知識と哲学の理解

   右上の基本ユニットは「専門知」を表しています。ジャーナリストには、政治、国際、経済、社会、文化、科学技術といった各分野の専門知識はもちろんのこと、それに関連する哲学・歴史・社会論を踏まえた体系的な知が求められます。専門分野の学習により、その問題点を深く分析できるような総体的な視点を育成します。

 

  (2)ジャーナリズム・メディアへの洞察

             
  右中の基本ユニットは「ジャーナリズムとメディアへの洞察」を表しています。ネットの普及で、ジャーナリズムの意義、そしてメディアの役割が改めて問い直されています。メディアの多様化は世界の構造そのものを大きく変革しようとしています。ジャーナリズムの理論的な学習を通じ、過去を踏まえ未来を見通す“眼”を養成します。

         

  (3)批判的思考力

   最下段の横長の変形ユニットは「批判的思考力」を表しています。ジャーナリストにとって、批判的思考力はすべての土台であるという観点から、基本ユニットを変形し、全体を支える基礎となるというイメージでデザイン化しました。 優れたジャーナリズムは民主的な社会には不可欠です。権力の監視というジャーナリズムにとっての重要な機能を果たすために、批判精神が大切です。もちろん単なる批判に終わるのではなく、社会的公正の視点から、より良い社会の実現に向けて問題を提起していく姿勢を育てていきます。

 

(4)プロフェッショナルな取材・表現力

             
  左中の基本ユニットは「プロフェッショナルな実践力」を表します。ジャーナリストの仕事をするには、自ら真実に迫っていく「取材力」と、収集した情報を分析した上で文章や映像、写真などによる作品に仕上げ、読者・視聴者に伝える「表現力」といった実践的なスキルを身につけることが重要です。実習授業を通じてこうした能力を育成していきます。

 

(5)現場主義=フィールドに基づく経験

  左上の基本ユニットは「現場主義」を表しています。現場主義のユニットのストライプを横に寝かせ、現場主義を通じて、大学での授業が外の社会とつながっていくことをイメージしました。
 ジャーナリズムの基本は現場に根ざして考えることです。実習授業では現場での取材をたいせつにします。また、インターンシップでは、メディア企業やその他のフィールドで、じかに物事を見聞きし、現場に根ざした視点を養成していきます。ネットが普及し、居ながらにして多くの情報が得られるようになった現代だからこそ、人と対話して得られる情報の重要性は増しています。